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公務員志望者が集まる桃山の環境が夢を後押し

◇ 行政を支える税務にやりがい

 泉佐野市役所に就職して4年目。税務課で固定資産税の課税を担当しています。行政が市民サービスを行うためには、財源が必要です。その中心である市税をいただく仕事は行政を支えるために不可欠であり、やりがいを感じます。

 固定資産税には、「土地」、「家屋」、「償却資産」の3つがあり、私の担当は「家屋」です。泉佐野市内で新築される建物はすべて、現地調査も行って評価額を決定します。私は年間、200件弱の現場に足を運んでいます。市内には関西国際空港の関連施設など大型の建物も多く、設計図面を読み、内外装の素材や設備なども評価する必要があり、専門性の要求される仕事です。私は一般住宅の担当が中心ですが、大型の病院も担当しました。

 先輩から仕事を教わり、入庁3年目の昨年ごろから、ようやく職場の戦力になれたと思います。ただ、仕事の難しさ、奥深さが理解できるようになり、まだまだ勉強が必要だと痛感しています。公務員の仕事は法律に基づいて行うもので、私の仕事では地方税法が中心ですが、それ以外の法律も理解し覚えなければなりません。業務終了後に職場や自宅で、法律の勉強を続けています。

◇ 親子三代で公務員

 父も祖父も公安職の公務員で、幼少時代から市民のため、国のために働く公務員の仕事の内容、やりがいについて聞いて育ちました。高校時代に進路を考え、自分も公務員になりたいと、桃山学院大学法学部を選びました。

 「高校」と言いましたが、小学2年生で始めた野球のスポーツ推薦で、三重県にある近畿大学工業高等専門学校に在学していました。高専の野球は1~3年生のチームが高校野球の大会に出場します。「野球は高校時代まで」と考え、大学受験資格が得られる3年修了時点で大学に転じることにしました。高専では親に経済的負担をかけたので、大学は自宅から原付で通学できる桃大にしました。桃大入学後1年間はアルバイトで通学に使う原付の購入費用を貯めるなど、親に頼らないよう心がけていました。

 野球は高校まで、と一度は思いましたが、やっぱり野球が好きなので、2年生から準硬式野球部に入りました。

◇ 3年生から公務員講座で準備

 1、2年生の時は法学部の授業で、憲法や民法、刑法など幅広く法律について学び、3年生から学内の公務員講座で公務員試験対策を始めました。一般教養や語学など幅広い勉強が必要ですが、ペーパー試験は得意なので苦労しませんでした。しかし、面接が極端に苦手で、大変悩みました。とにかくあがり症で、考えていたことが頭から飛んでしまい、うまくしゃべれないのです。自分の思っていることを伝えられずに面接が終わってしまうことを繰り返していました。試験成績を開示してくれた大阪府学校事務職員の採用試験では、筆記が80%の得点だったのに面接は15%弱と極端に低かったのです。「このままではダメだ」と公務員講座の講師の方に繰り返し模擬面接をしていただき、少しずつ慣れていきました。

◇ 仲間の支えで乗り越える

 しかし、筆記はできても面接を突破できないことが続きました。最後に挑戦した泉佐野市役所の採用試験に合格できたのは、卒業まで1か月を切った2月末でした。就職浪人も覚悟し始めていただけに、自分でもびっくりし、とてもうれしかったです。父も母も喜んでくれました。

 クラスやゼミの友人、準硬式野球部のチームメイトも公務員講座を受講して共に公務員を目指していました。早くに内定を得た友人たちが、一人で頑張っていた私を励ましてくれたのがとてもありがたかったです。友人や公務員講座の先生の支えがなければ、メンタルがやられてしまい、公務員試験の勉強を最後まで続けることはできなかったでしょう。公務員を目指す仲間が多い桃山学院の環境があったからこそ、大学入学前から志望していた公務員になることができたと思います。

 高校3年間は野球漬け。大学ではゼミや部活、アルバイトなど様々な経験を通じて社会の厳しさにも触れ、社会人へのステップアップに必要な4年間でした。今後、税務以外の新しい仕事を担当することもあるでしょうが、大学時代の経験、公務員を目指して努力した初心を忘れずに挑戦していきたいと思います。

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