見出し画像

登校拒否児だった中学生から大学で学んだこと~主婦から賃貸マンションの大家さんを救う満室コンサルタントになるまで~

 父は不動産会社を経営していましたが、私が中学1年生のときに交通事故にあい、多額の負債を抱えたまま倒産。それをきっかけに私は失語症に陥り不登校に。父はその後無事復帰して会社を立て直すことができたので、私も徐々に回復し、大学へ行くことができました。このことを機に「不動産会社には絶対に入らない!」と思っていたものの、「宅建を取っておくとためになる」と父にいわれたことで結婚後に猛勉強して取得し、不動産業界に就職。その後、大手建設会社にヘッドハンティングされ、建築営業の仕事に就きました。
 それまで「大家さんは毎月何もしなくてもお金が入ってくるいい商売だ」と思っていましたが、「こんな物件、建てなければよかった…」と頭を抱えている方が大半だという現状を目の当たりにし、「失敗しない土地活用法を提案したい」と当社設立に至りました。

 私の仕事は女性に喜んでもらえる部屋を作って満室にすることです。不動産の営業は恋愛と似ていて、マンションや部屋を選ぶときの決定権はファミリーなら奥様、学生の一人暮らしならお母様、成人男性なら彼女にあります。つまり女性がいいと思えば契約になるということ。たとえば築35年のマンションを新築と同じ家賃に設定したいときは、ターゲット決めて内装を手直しするだけで早く決まります。中古住宅を販売するときも同様で、きれいに改装して壁紙や家具で飾るだけで1,000万円近く高く売れることもあります。数ある物件の中から印象に残るために赤を使うことも効果的。人は汚い家を見てもワクワクしませんが、「住んでみたい!」と思えるような部屋であればお金を出してくれるのです。

画像1

 今の日本では「目立つこと」はよくないこととされがちですが、ほかの人と同じことをしていては生き残っていけません。今後、テクノロジーが発達して人間が必要なくなっていけば、仕事はどんどんなくなっていきます。ですからみなさんには、「自分の得意なことは何か」、「自分は何に向いているのか」をぜひ考えてほしいと思います。
 就職活動でも面接のために自分自身を取り繕うよりも、「大学でどんなことをしてきたか」や「好きなこと」など、誰ともちがう自分だけの特徴をぜひ答えられるようにしてください。また、本を読んだり興味のあるセミナーに参加したりして、新しい情報を絶えず吸収することも忘れずに。めざす業界があるのなら、そこで活躍する先輩に話を聞きに行くのもおすすめです。

 みなさんには将来の夢はありますか? もしなりたいものやしたいことがあるのなら、口に出したり紙に書いたりしてみてください。私は大学の頃、働こうとも、ましてや会社を興そうなんて少しも考えていませんでしたが、「40歳になったときにいい顔をしていたい!」と強く願っていたら今の仕事に巡りあっていました。資格取得のための勉強は大変でしたが、強く願っていれば夢は必ず叶います。ぜひ好きなことでお金が稼げるように、みなさんも努力してみてください。

(※この内容は2019年12月取材時のものです)