「大阪のおいしいもん」を発信する着地型観光プロデューサーとして大阪グルメを発信!【株式会社インプリージョン】
「OSAKA旅めがね」のプランナー、ガイドとして大阪の魅力を発信
観光プランナー、ツアーガイド、大阪ワイナリー協会事務局長、ソムリエ…。さまざまな顔を持つ、桃大卒業生の森なおみ。幅広い活躍の拠点となっているのは、彼女が所属する会社が運営する「OSAKA旅めがね」。地元民も観光客も「すべての人が大阪を楽しめる」情報を発信し、ユニークな街歩き企画を紹介しているWEBサイトだ。
サイトでは飲食店や宿泊施設の情報や、多彩な街歩き企画が紹介されているが、OSAKA旅めがねのおもしろさは、個性豊かなツアーガイド「旅めがねFriends」とつながれるところ。旅めがねFriendsはキャラクター、得意分野、国籍もさまざまで、同じ場所でも「誰と行くか」によって新発見があることを教えてくれる。旅の楽しみを2倍にも3倍にもふくらませてくれるのだ。
旅めがねFriendsのひとりでもある森は、自称・食いしん坊ガイドNo.1。「『食べることは生きること』をモットーに、日々街を歩き、食べています」。大阪グルメといえばたこ焼きやお好み焼きに代表される「粉もん」があり、安価でおいしいB級グルメとして観光客にも親しまれているが、例えば彼女はそこに、「歴史」という楽しみ方もプラスしてくれる。「庶民的なイメージが強い粉もんですが、そのルーツは意外にも茶人・千利休。彼がつくった『麩の焼き(ふのやき)』という茶菓子。これは小麦粉を水で溶いて薄く焼き、味噌や砂糖をつけて巻物状にしたものです。さらに大阪では北前船による昆布出汁文化も発達。やがて粉と出汁が合わさって、うどん、お好み焼きにつながったといわれています」。おいしいだけではない、そこに新しい発見というおもしろさもプラスされて、森との街歩きは輝きを増していく。
大阪ワインの知名度アップをめざして
彼女はさらに、大阪産のワインとも深く関わっている。OSAKA旅めがねの企画で、ワイナリー(醸造所)を紹介したことがきっかけだった。ワインと料理を楽しむイベントは大成功をおさめ、継続するうちに参加するワイナリーも増えて、各社を取り持つプロデューサーとしても活躍。そして2012年、各社が協力して大阪ワインのブランドを全国に発信し、知名度を上げるための「大阪ワイナリー協会」が設立され、森は協会事務局長となった。
「これからはワインの人になる」と決意した彼女は、難度の高いソムリエの資格も取得した。「もともとワインに通じていたわけではないので、試験はとても難しかったです。フランス語の専門用語を覚えるのも、実際に飲んで判断するテイスティングも。でもワインのプロの方々と大阪ワインを盛りあげていくためにも、努力すべきだと思いました」。協会が主催する「おおさかワインフェス」は毎年開催され、年々にぎわいを増しているという。
グッドデザイン賞を受賞これからも、食をもっとおもしろく
森の活躍の原動力となっているOSAKA旅めがねは、開設から10年を経てサイトデザインをリニューアル。さらなるステップアップをめざす中で、街の魅力の再発見・地域活性化への貢献が評価され、2018年度グッドデザイン賞を受賞した。
食の未来をつくる。今回のテーマと照らし合わせた時、彼女の活躍は、街歩きを通じて「食の楽しみ方を広げる」ことだといえる。地元民や観光客のにぎわいが絶えず、2025年の万博開催が決まった大阪で、世界中の人々に食の魅力を発信していく意欲は、ますます高まっている。「私にとっては、さあ今から!もっとこれから!という気持ちです」。
(※この内容は2018年12月取材時のものです)
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